何度聞かれたかわからない。「なぜこの事業内容なの」　「こんなこと、どこから思い付いたの」。

不思議な風と波が私を押し上げ、どうしてなのかわからないまま起業することになっていた私。
それなのに、逆に「え～～、どんな事業をやったらいいのだろう」とは一度も考えなかった私。
多くは反対で自分の意志でまず起業を決めても、事業内容決定に頭を悩ませると聞きますが。

2016年1月のオーラ診断の後、心が軽くなり余裕もできて色々なことを考えられるようになると、ずっと前から時々ちょっとずつ湧き上がっていた思いを拾い集めて、形にして実現させたいと思うようになりました。

それは、10年間くらい世界を旅していた時に出逢った現地の人々やエピソードを“お話会”として、私の仕事の休みの日に近所の老人ホームや、児童養護施設、小学校に行って皆さんにお話をするということ。もちろん、無償です。慰問とも言えるでしょうか。「30分位、夢が持てる楽しいお話がありますけどどうですか」と手紙を出してみようかと考えていました。でもなんか怪しまれるかなとか、なんて書いたらいいのかなとか、あれこれしばらく考えているうちに、なんと“会社をリストラされる”というとんでもない事態に陥って、それどころではなくなりました。

辛い時間を経た数か月後の秋、いつの間にか流されるように“起業するかも”となった時、ではその場合は何の会社にしようかなどと一切悩むことなく私は、前に考えていた旅行のエピソードのお話会を有償にしてこれをビジネスにしようとすぐに思いました。これで、ちょうどやりたかった事が実現できると。ですが、これもまた瞬間すぐに気が付きます。無名の私のただの旅行日記なんて誰も興味ない、買ってくれる訳ない、元々無償で回るつもりだったのだし。これしかやりたいことないのに、でもこれじゃビジネスにならない、どうしようか・・・と思った瞬間、ある言葉がふっと頭の中に浮かび出たのです。
『恵理、反・対・な・ん・だ・よ！』　　え？　あ、これはあの時の～～

何年も前、相当前ですが私が司会業をしていた時、その頃よく集まっていた仲間の中に、恵比寿に会社を２つ持っている実業家のAさんがいました。ある時、Aさんが私に「恵理は司会やってるよね。事務所の所属タレントとして、事務所から来た仕事を受けて現場行って司会をしてるね。」と。そうだと答えるとAさんはじっと私を見て「恵理を見てるとね、反対なんだよ。」と。はっ？？　何と、、何が、、反対？　「恵理の方が会社なんだよ。司会がいいなら恵理が司会者を集めて采配を振るうんだ。恵理は依頼を受けて現場で司会する側じゃない。反対なんだよ。恵理が会社を作るんだ。」それを繰り返し言っていました。そちら側の素質だ、会社を作りなさいと。実業家についての話や心得、リスクまでも。ですがその時の私は全く聞く耳を持っていませんでした。興味が無い私はその場でその話を打ち切り、それ以後その話は一切聞かず。それっきり。

あれから何年もの時が流れ、2016年9月「私の旅行の話じゃビジネスにならない、ではどうしようか」と思ったその時、頭の中で『恵理、反対なんだよ！』！！！　んっ？
私はその瞬間、そうか、反対なんだ、私の方が会社なんだ、話を持っている人を集めて、その人達を求めている所に私が紹介するんだ、私は現場で話す側ではない、反対なんだ！　

一瞬にして構図が出来上がりました。講師サービスという事業。